No.196(2007年11月号)

どうゆう みやぎ

宮城県中小企業家同友会
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【同友会3つの目的】
●よい会社をつくろう。
●よい経営者になろう。
●よい経営環境をつくろう。
発行日/毎月1日発行

更に深く、きめ細かに地域と企業に分け入ろう

〜 仙北信用組合との提携ローンと栗原登米地区の活動 〜

 栗原登米地区は今年度の目標である60名会員を達成しました。 これには同友会と仙北信用組合との連携が大きなフォローになっています。 提携ローンがスタートしたことは既に紹介 (「どうゆうみやぎ194」 07年9月号) しましたが、 実際はどんな内容でしょうか。 同友会の会員は貸付金利を0.5%優遇されます。 経営指針を成文化している企業は更に0.5%優遇されます。 あわせて最大1%優遇されるというものです。 資金使途として運転資金、 設備資金、 経営改善資金、 第2創業支援、 未来投資資金、 経営者への個人ローン、 更に経営者・従業員スキルアップ資金などがあります。 スキルアップ資金は同友会の経営指針成文化に係る費用、 同友会の全国大会参加費用、 同友会の各種研修会参加費用などが対象となっています。 スキルアップ資金は仙北信用組合が教育を重視していることのメッセージと受けとめたいと思います。

支店長、 地区役員、 事務局で企業訪問

 この 「提携ローン」 のリーフレットと地区例会の案内を持って地区役員、 仙北信用組合の支店長、 事務局がチームを組んで仙北信用組合のお客様でもある地域の企業訪問を行いました。
  「同友会は他にはない学び方をしています。 私も 『例会』 に出ました。 講師のお話を聞いた後で討論をするのです。 その中で、 私はこう思うという意見を述べますし、 違うときは、 こうではないか?とはっきり自分の考えを言うんですね。 私はこの会は違う、 自分の意見を述べる会は他には無いなと思いました。」 ―― 開口一番、 支店長が訪問先の社長さんにこう話し始めるのです。 そして、 「同友会で 『経営指針』 をつくったある会社の発表会に呼ばれたのです。 社員が全員で発表するのです。 会社の方針と自分はこうするという目標を話すのですね。 目指す方向を全員で確認して進めば、 ブレないだろうと思いました。 社長、 同友会で学んで下さい。 お金のことは仙北にお任せ下さい。」 とジョークを交えながら支店長さんが語るのです。 金融機関が地域をよく廻って企業の実情をつかんでおり、 強い信頼関係が結ばれていることがよく分かりました。

ある製造業者との話

 訪問した製造業のある企業主の方は 「仙北さんにはお世話になっています。」 と語ります。 事業を辞めようと思っていたとき、 理事長が自ら訪ねて来て、 事業を辞めるなと言ってくれたそうです。 そして、 相談に載ってくれ、 「どうしたら生き残るかの方法をアドバイスしてくれました」 と話しておりました。 この会社は今、 量産型の仕事を減らし、 個別のお客さんと何を求めているかを良く話しあい、 こういうものはいかがでしょうかと提案するようになりました。 一品一品の数は少ないが、 これまで無かったような工夫を加えた商品を作り、 多品種少量で付加価値の高いものづくりで生き残りを図っています。 そのための設備資金は勿論仙北信用組合が貸付けてくれました。 「会社をつぶすことはないのです。 ちょっと手を差し伸べてやれば生きる道はあるのです。 それが地域金融機関の仕事です。 企業がどんどんなくなってしまったら地域はますます寂れてしまいます。」 と理事長も支店長も語ります。 企業、 金融機関と同友会、 更には行政にも参加してもらい、 総合的な情報を交換しながらきめ細かにネットワークを構築すれば地域も企業も再生する可能性が豊かにあると感じさせるこの連携を力強く、 大切に育てたいものです。 同友会に対する期待は大きい。 志を持って運動を推進する時代がきたことを伝えています。

今月の内容

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